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2008年7月 2日 (水曜日)

LAタイムズ紙がリストラ

ロサンゼルス・タイムズ紙がまたまたリストラ実施を発表した。これまでにも何度かリストラは実施されてきたんだけど、今回は全従業員3250人のうち、250人をカット。そのうちの17%にあたる150人は編集部員で、残る編集部員は約700人となる。これに伴い、これまでプリント、ネットと2つに別れていた部門を統合するほか、これまでのページ数も約15%カットし、新聞自体のボリュームをガンと下げるという、今回の内容はこれまでのものに比べても大胆なものだ。

LAタイムズは名前のとおり、ロサンゼルスをベースにしたアメリカの地方紙。編集局長のラス・スタントンは、サブプライムの影響をもろに受けたカリフォルニア州の地方紙として、これまで広告収入の主体だった住宅関連の広告が激減したと指摘。ネット版の営業収入は好調なうなぎのぼりだが、母体の収入減をカバーするまでにはいたらず、今回の決断となったと説明。編集部員たちには先週、メールでリストラが実施されることを伝え、「インターネットのおかげで読者は増えたが、インターネットのおかげで広告主の選択肢も増え、結局は収入減へとつながってしまった。つらい選択だが、母体を守るために必要な削減策だということを理解してほしい」と理解を求めた。

これでLAタイムスは2001年から1200人を削減したことになるわけなんだけど、今年2月には新聞のカナメともいえる論説部から40人をリストラしたばかり。まあ、論説部の人員のほうが編集部の記者たちより高給取りだから、って背景もあるんだけど、頭脳ともいえるブレーンたちがあっさりと目の前で切られ、残ったライターたちの士気はさがりまくり。そこへ今回のリストラがきたもんだから、ある程度、予想はできていたというものの、やはりショックの嵐は社内中を駆け巡っている状態なんだそうだ。

2006年には、当時の発行主と編集局長が親会社トリビューンの人員削減命令を、「これ以上の編集部員削減は新聞の質を落とすばかりでなく、根本的なジャーナリズムの生死にかかわってくる」とかたくなに拒否した話は有名。両者はあれからしばらく話し合いを続け、解決策を模索していたんだけど、結局、物別れに終わってしまい、2人はタイムズを去ってしまった。

で、その後、シカゴのアントレプレナー、サム・ツエルがタイムズを買収し、年間赤字約10億ドルを縮小するために、子会社や所有していた野球場を売却するなど会社の身辺整理を行いながら生き延びてきた。タイムズは、大胆な生き残り作戦で借金を減らし、かなり身軽になったんだけど、やっぱりまだまだ両手両足のあしかせはずっしり重いようで、今回かろうじて首を失うことがなかったタイムズの社員たちも、「明日はわが身」といった雰囲気に包まれてしまってて、残念ながらタイムズの伝統ともいえる記者魂や覇気といった素晴らしい社風が失われつつあるのがハタでみていても感じられるのである。

タイムズの編集部員たちにレイオフの通達があったのは先週。対象となってしまった人も大変だけど、今年の初めにはニューヨーク・タイムズとワシントンポストでもレイオフがあったばかりで、アメリカの大手メディアの先行きはちと暗いのである。それにしてもなー、こんなふうに会社が危機を迎えたときって、できる人材ほど自分から率先して辞めてく人って多いんだよね。それにしてもページ数を15%も減らすだなんてさー、いったい今度はどのセクションがなくなってしまうのだろうと、読者のひとりとして、考えただけで悲しくなってくるのであります。

どんなにネットでニュースが早く読める時代になっても、紙面を広げるときの楽しみというのは、ずーっと守っていきたいんだけどね。

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